沖縄の伝統工芸
交易で生きた小さな王国は、他にない品を必要とした。そこから生まれた染織・陶器・漆器・泡盛は、今や日本の重要な文化財である。
染織
紅型(びんがた)
型紙による染色・15世紀
花・亀・波・雲を鮮やかに染める。王族・士族のみが着用でき、身分によって色や柄の大きさが決められていた。
- 渋紙の型紙を用いる
- 顔料を筒描き・刷り込みで彩色する
芭蕉布(ばしょうふ)
糸芭蕉の繊維で織る布。風のように軽く暑さに最適。喜如嘉(大宜味村)が伝承。着物一枚に芭蕉200本。国指定重要無形文化財。
絣・紬
琉球絣(南風原)は600以上の図柄を持ち、それぞれに意味と名がある。久米島紬は草木染と泥染。
ミンサー織
八重山の帯。五つと四つの絣で「いつ(五つ)の世(四つ)までも」— 女性が想いを込めて贈った。
陶器・漆器
やちむん(焼物)
ウチナーグチで「焼物」。厚手の器に魚紋・菊紋。那覇の壺屋(1682年〜)と読谷やちむんの里。
素焼きのシーサー
屋根屋が余った赤瓦の土で作ったため、一対ごとに顔が違う。口を開けたものが災いを払い、閉じたものが福を守る。
琉球漆器
堆錦(ついきん)技法による朱漆。琉球独自の技。中国や幕府への献上品であった。
琉球ガラス
戦後、米軍のコーラやビールの瓶を再生して生まれた。気泡と厚い色は当初「欠点」だったが、今では特徴となった。
泡盛
日本最古の蒸留酒
15世紀、シャム(タイ)から蒸留技術が伝わる。タイ米(インディカ)と沖縄独自の黒麹を使う。
- 古酒(クース):甕で3年以上熟成。代々受け継ぐ家もあった
- 仕継ぎ:古い甕に新しい酒を継ぎ足し、絶やさない
- 現在、県内に約45の酒造所
飲み方
- 水割り:泡盛1に水2、氷を入れる(県内の定番)
- 古酒はストレートで。ヴァニラのような香りを味わう
- ハブ酒:土産物。飲むより見るもの
見る・買う
壺屋やちむん通り(那覇)
国際通りから徒歩10分。工房、市立壺屋焼物博物館、南窯(ふぇーぬかま)。
読谷やちむんの里
人間国宝・金城次郎が拓いた陶芸の里。12月に陶器市。
沖縄県立博物館・美術館
おもろまち。琉球王国の紅型・漆器・陶器の常設展示。
