琉球諸語 — 沖縄の言葉
「方言」と呼ばれてきたものは、実は六つの独立した言語であり、すべてユネスコの消滅危機言語である。言葉を守ることは、ウチナーの心を守ることである。
方言ではなく、言語である
ユネスコが認める六言語
2009年、ユネスコは奄美・国頭・沖縄・宮古・八重山・与那国の六つを消滅危機言語と認定した。与那国は「重大な危機」。
- 日本語と琉球語は約1,500〜2,000年前に分かれた。ポルトガル語とスペイン語ほど、あるいはそれ以上の隔たり
- 与那国の話者と奄美の話者は互いに通じない
方言札(ほうげんふだ)
明治から戦後まで、学校で方言を話した子は「方言札」を首に掛けさせられ、次に話した子を見つけるまで外せなかった。言語継承が断たれた最大の原因である。
9月18日 しまくとぅばの日
2006年、県条例で制定(9・1・8=くとぅば)。テレビ番組、学校の大会、教材もあるが、流暢な話者の多くは70代以上である。
うちなーぐちの仕組み
音の法則
- エ→イ、オ→ウ:こころ→ククル、こめ→クミ
- キ→チ:きみ→チミ
- 古い p 音が残る:はな→パナ(宮古・八重山)。本土日本語が失った音
- 喉音(声門破裂音):'いと い、'うと う で意味が変わる
はじめの言葉
- ハイサイ(男)/ハイタイ(女)— やあ
- めんそーれ — いらっしゃい
- にふぇーでーびる — ありがとうございます
- ちゅーうがなびら — 今日お目にかかります(丁寧な挨拶)
- かりー!— 乾杯にあたる祝いの言葉
- いっぺーましやいびーん — とても美味しいです
移民が守った言葉
- ウチナーンチュ/ヤマトゥンチュ
- 肝心(ちむぐくる)— 優しさの宿る心
- いちゃりばちょーでー — 出会えば皆兄弟
- ぬちぐすい(命薬)— 美味しい食事や良き出会いに言う
姉妹言語
国頭語(本島北部)
名護以北と周辺離島。首里の言葉より古い形を残す。
宮古語
母音のない音節を持つ(pstu=人、ffa=子)。本土の人には発音困難。「ありがとう」はたんでぃがーたんでぃ。
八重山語
石垣・竹富・西表。島ごとに大きく異なる。「ありがとう」はみーふぁいゆー。
与那国語(ドゥナン)
最も分岐した言語。母音は三つのみ。流暢な話者は数百人。日本で最も危機的。
奄美語
行政上は鹿児島だが、言語系統は琉球語。奄美島唄の歌詞に生きている。
学ぶには
当協会の教材
当サイトの辞書と黄金言葉クイズをご利用ください(ポルトガル語・日本語)。
公的資料
沖縄県のしまくとぅば普及センター、国立国語研究所(NINJAL)による六言語の文法・音声資料。
